製品情報−代用血漿関連

代用血漿関連

Volume therapy

循環血液量は、血圧保持や組織への酸素供給をコントロールする上で非常に重要な因子です。
外科手術や外傷による急速出血、敗血症そしてショック時などには、循環血液量が絶対的あるいは相対的に減少しますが、この減少は、生体の持つ通常の調節機能だけではすぐに補うことはできません。
このような状況においては、生体の調整機能によって循環血液量が回復するまでの間、膠質浸透圧効果のある輸液剤等を投与して循環血液量を一時的に補わなければなりません。
つまり、代用血漿剤(膠質浸透圧効果を有する輸液剤)等で、循環血液量を補い、血圧保持や組織への酸素供給をコントロールすることを、Volume Therapyと言います。

 

Hypovolemia

Hypovolemia(循環血液量減少)は、マクロあるいはミクロの循環動態と密接に関連しており、組織での循環血液量の減少、それに続く組織への酸素供給の低下、そして最終的に組織障害を引き起こす非常に重要な病態です。
このような病態時における一般的な対処法は、代用血漿剤と晶質液(リンゲル液など)を併用して循環血液量を補うことです。
患者様の循環動態を改善することは、患者様の回復やその後の生存を大きく改善するすることにもなります。

 

HES製剤

Fresenius Kabiは、長年にわたり、代用血漿剤、特にHES(hydroxyethyl starches, ヒドロキシエチルデンプン)製剤の開発を進めてきました。
現在、本邦では分子量 70,000の、低分子HES製剤を販売しています。低分子HES製剤は、日本で数十年に渡り使用されており、効果と安全性の面で非常に高い評価を受けています。
そして海外では、分子量 130,000或いは 200,000の、中分子 HES製剤(本邦未承認)を販売しています。
特に、1999年に販売開始された分子量 130,000の中分子HES製剤は、それまでに得られた知識や経験を活かして開発された製剤であり、より良い物理化学的特徴を有し、安全で高品質のVolume Therapyに最適のHES製剤と言われています。

輸液製剤協議会